2011年01月24日
「日本の安全保障について考えてみませんか?」
お久しぶりです。
今回は、2月に仙台市内で開催されるイベントのご紹介をしたいと思います
このイベントは「東北防衛局」が主催するセミナーで、メインテーマは「日本の安全保障について考える」という、ちょっと堅苦しい内容です
ですが、最近の中国とのいざこざや日米安保の話など、終戦から50年以上が経って、日本を取り巻く情勢が変わった今、我々日本人が改めてまじめに考えなければいけない問題だと思います
では、その内容はといいますと、最近政府が作成した「新防衛大綱」について、安全保障の専門家達がレクチャーやパネルディスカッションにより、詳しくその内容について語るようなものとなってます
でも、一言で「安全保障」と言われても、なんじゃそりゃと思う方が多いと思います。
ここで「安全保障」というのを一言で簡単に説明しますと、それは「私達の平和と安全をどのように守っていくか、そしてどうすれば守れるのか」を考えて、悪いことが起こらないように行動し、仮に実際に何かあった場合にも被害を最小限にできるようにしていくことを意味します。
(個人に例えると、皆さん自分に何かあった時に自分や家族のために「保険」をかけていると思いますが、その国家バージョンと考えると分かりやすいんじゃないでしょうか)
「安全保障」という言葉と、自分達の平和を脅かすと言われると、なんとなく「戦争」を想像する方が多いのではないでしょうか?
実は戦争だけが我々の日々の平和や安全を脅かすというわけではないんです
もちろん、分かりやすいのは”戦争”というイメージなのでしょうが、最近では「安全保障」というのは非常に幅広い概念でとらえられるようになっています。
そのため、簡単に「安全保障を考える」といっても、戦争をはじめとして、弾道ミサイルや特定の国に所属しないグループによるテロ・海賊行為といった比較的目に見える暴力的なものはもちろんのこと、食料や資源問題などの経済に係わる事項、そして飢餓・貧困更には環境破壊などの目に見えないものまでを考えることが必要なのです
では、今の日本の平和と安全を守っていくには、どのようなことを考えていく必要があるのでしょうか
参加費は無料ですし、事前申込みも必要ありませんので、興味がある方はこの機会に参加してみてください
きっと、皆さんの疑問の答えが見つかるのではないでしょうか
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2011年01月07日
岩手・宮城内陸地震の爪あとを研修して・・・
今回は22年10月に行った「岩手・宮城内陸地震」の被災地研修の様子をお伝えします
TVでは、駒の湯温泉で生き埋めになられた方々のことが結構放映されてましたので、皆さん駒の湯温泉のほうは良くご存知の方もいるのではないでしょうか
私はこの研修で、その駒の湯温泉ともう1つ大きな崩壊のあった「荒砥沢ダム」の現場に行ってきました
初めてこの2つの現場を目にしましたが、改めて地震のパワーのすごさを目の当たりにしたという感じでした
テレビではあまりそのすごさは分らなかったというのが正直なところですが、今回、地元栗原市の職員の方々や、研修につきそって下さった自衛隊協力団体の方々のおかげで、被害の細かい様子も聞くことができました
まずは、荒砥沢ダムの現場からご紹介します。
驚いたのは、下の航空写真の左側にある南北1300m×東西900mもの地域にある土砂が、地震の振動でそのまま南にある荒砥沢ダムの方向に滑るように流れこんでいるのです
写真の右側には崩壊後の様子が写されていますが、ダムの北側に土砂が流れ込んでいるのが分ります。
何でも、地元の協力団体の方のお話では、この地域には昔、鉱山があったため、山に坑道がたくさんあり、そのせいで地震動による土砂崩壊の度合いも大きかったとのことです
実際の崩落現場の写真はのような感じでした、、、
なお、これは余談ですが、何でも栗原市の方々は、この被災地跡を自然公園(観光名所)としてPRしようと考えているそうです
地震で被害があったとはいえ、被災地を観光名所として活用しようと考えているのは、復興に向けて前向きにとりくむ姿勢が力強く出ていて、なんだか嬉しい気持ちになりました
次は駒の湯温泉跡地の様子です
当時は小さな温泉宿があったのですが、(下の写真は被災前の温泉の航空写真です)
今では当時玄関前にあった1本の樹の面影だけしか残っていませんでした・・・
ちなみに、上の写真の右側に写っている崩壊した斜面の方向から土砂が流れてきて、温泉宿を飲み込んでしまったということでした
(亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします)
今回の研修で、「私達は地震の多い国に住んでおり、常にその被害と隣あわせにある」ことを痛感するとともに、「自衛隊は災害派遣に即応できるように準備と訓練をしておかなければならない」ことを改めて再認識させられました
2011年01月05日
仙台市民の仙台市民による仙台市民のための情報発信の場
少し遅くなりましたが、みなさんあけましておめでとうございます
今年もいろいろなイベントを行っていくとともに、情報発信していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします
今回は、昨年11月23日に仙台市青葉区中央市民センターさんが主催した「情報屋台村」に参加したときのことを書いてみたいと思います
このイベントは、「SYCふらっと」(SYC:Sendai Youth Community)という大学生と社会人で結成された団体さんが、仙台市青葉区中央市民センターさんに協力して企画立案されたもので、その一番の目的を簡単に一言で言いますと、「仙台に住む若者に、面白いことに出会う機会を提供する」というものです。
この企画に携わった「SYCふらっと代表の星野くん」に聞いたところ、「情報屋台村」が開催されるに至った経緯は、非常に運命的なものがあるようでして、以下に記載するように、「SYCふらっと」が考えていた問題認識と、青葉区中央市民センターさんの事業ニーズがうまくマッチングして、今回実現に至ったようです
(※星野くんとは、昨年8月に自衛隊宮城地方協力本部が主催した「インターンシップ」で出会ってから付き合いで、非常に仲良くさせてもらってます。ちなみに、彼は非常に行動力があって、情熱的かつ積極的にいろいろな事に挑戦するタイプの人なので、個人的に応援させてもらってます)
以下、SYCふらっと代表「星野くん」の言葉をお借りして、彼らが抱いていた問題認識を紹介します
仙台は、若者のパワーをうまく活用できていない。
しかし若者は、この仙台の地で「何か」やることを探し求めています。
仙台には、有名ではないけれども素晴らしい活動をしてらっしゃる団体が数多くあります。仙台を下から支え続けてくださっている方々です。しかし、そうした団体は概して人出不足に頭を悩ませているのです。
では、こういった団体と若者が繋がる機会があるかを考えたときに、私自身あまり知りませんし、団体の取りまとめや情報を扱う市民センターなどに普通の若者が行くことはめったにありません。
つまり、「何かをしようとしている若者」と、「新しい風を求める団体」が結びつく場がないのです。
この2つをしっかり引き合わせれば、学生や若者の力をもっと街中や仙台に活かし、若者が元気な街になるのではないかと考え、若者と団体を結び付けることを目的とした、「SYCふらっと」を立ち上げました。
これから仙台に住む皆さんから多くの意見を頂き、「もっと若者をこういった場と結びつけたら面白いのでは?」といったような意見をどんどん実行していきたいと考えております。
しかし若者は、この仙台の地で「何か」やることを探し求めています。
仙台には、有名ではないけれども素晴らしい活動をしてらっしゃる団体が数多くあります。仙台を下から支え続けてくださっている方々です。しかし、そうした団体は概して人出不足に頭を悩ませているのです。
では、こういった団体と若者が繋がる機会があるかを考えたときに、私自身あまり知りませんし、団体の取りまとめや情報を扱う市民センターなどに普通の若者が行くことはめったにありません。
つまり、「何かをしようとしている若者」と、「新しい風を求める団体」が結びつく場がないのです。
この2つをしっかり引き合わせれば、学生や若者の力をもっと街中や仙台に活かし、若者が元気な街になるのではないかと考え、若者と団体を結び付けることを目的とした、「SYCふらっと」を立ち上げました。
これから仙台に住む皆さんから多くの意見を頂き、「もっと若者をこういった場と結びつけたら面白いのでは?」といったような意見をどんどん実行していきたいと考えております。
そしてこの度、縁あって我々、自衛隊宮城地方協力本部にも参加のご招待がきたという訳です
ちなみに、このイベントに参加したのは、我々を含めて最終的に18団体もあり、非常に多くの団体さんが参加しました
(これらの団体には直接SYCふらっとのメンバーがセールスをして勧誘をしていたようです。さぞ、大変だったと思います)
※参加された団体さんのご紹介は、SYCふらっとさんのブログからご覧になれますこちらからブログに飛べます
イベントへの参加を担当していた私は当初、このようなNPO法人やサークル、ボランティア団体等の団体さんの集いに参加するというのは、おそらく自衛隊として始めての試みだったので、他の団体さんに変な目でみられてしまうのではないかと、非常に心配でした。しかし、以下にご紹介しますように、その心配は杞憂だったようです
イベント当日に宮城地本として開設したブースと広報班の皆さん
(写真に写っている海上自衛官が、この後、大活躍してくれます)
初めは雨が降り、「お客さん来てくれるかなぁ~」と心配でしたが、次第に晴れまずまずの盛況振りでした。
(ブースでアンケートに答えてくれる来場者)
宮城地本でたまに勤務してくれる「まもる」君が、この日も応援に駆けつけてくれました。
※まもる君は来場されたお客さんにだけなく、他の団体さんのブースも訪問して愛想を振りまいてくれました 星野くんに後日話を聞いたところ、このおかげで皆さん「自衛隊に抱いていた堅苦しいイメージ」が一転して、非常に良いものに変わったようです
まもる 良くやった
会場受付で受付のスタッフさんと一緒に勤務するまもる君
イベントスタッフの学生さんとの2ショット
参加団体の1つ「しかしMPが足りない」の皆さんとの記念撮影
学生さんとの集合写真
実演終了後の琉球太鼓サークルの皆さんと一緒に敬礼までしちゃってます
休憩中の市民センター職員の方々に記念撮影を強要するまもる君
こんな感じで仙台の皆さんと親睦を深めることができました
ただし、今回、イベントに参加してみて私が個人的に感じたことは、我々が思っている以上に、市民の皆さんは自衛官に対して「まじめ!」とか「堅苦しい!」というイメージを持っていらっしゃったり、また、ややもすると「怖い!」等と思っていらっしゃる人もいるのかなぁということです。
私達は、日頃の広報活動で自衛隊のことを少しでも理解していただけるように努力しているつもりですが、「災害派遣や国際貢献活動で活躍する自衛隊」とか、「日頃まじめに訓練している自衛隊」といったことだけでなく、市民の皆さんと同じように「笑ったり、おちゃらけたり」するような部分があることもPRしていく必要があるのかなと思いました
。